緊急事態宣言の真っただ中で、新型コロナウイルスの水際作戦が少し緩和されたようだ。NHKによると、1日およそ2000人に抑えられていた入国者の上限について、国は、2021年8月16日からおよそ3500人に広げることにしたという。コロナ禍が最大級に拡大し、デルタ株に加えてラムダ株など新たな変異株の脅威も増しているだけに、インターネットで疑問の声も出ている。
1便当たりの人数が増える
このニュースはNHKが14日、「関係者によると」という形で報じた。東京オリンピックが閉幕して検疫の態勢に余裕ができたことや、海外にいる日本人の帰国需要が高まっていることなどが緩和の理由だという。
政府は今年3月以降、新型コロナウイルス対策を強化するため、入国者数の総数を、日本人と、在留資格がある外国人の再入国を含め、1日2000人以下に抑え、国際線を運航している航空会社に搭乗者数の制限を要請していた。
航空分野の情報を配信する「Aviation Wire」によると、ANA(全日空)とJAL(日本航空)は、国際線の1週間当たりの搭乗者数を1社当たり3400人に抑えてきたが、16日からは6100人ずつに緩和した。
海外の航空会社は、これまで1便あたり40人だったが、16日から31日までは同70人に緩和。9月1日から30日までは同80人となる見通しだという。
コロナ禍で経営的に苦しんできた航空会社にとっては、わずかとはいえ、収入増が見込める。