「戦争本」1位『太平洋戦争への道』 「発売たちまち大増刷」その魅力

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   8月になると、戦争関連の書籍が目立つようになる。いま売り上げトップを走っているのは2021年7月12日に刊行された『太平洋戦争への道 1931-1941』(NHK出版新書)だ。アマゾンの「日中・太平洋戦争」部門の1位。「発売たちまち大増刷」だという。NHKラジオ番組の書籍化なので、読みやすい。

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「最大の失敗」を検証

   「昭和日本の『最大の失敗』を検証し、令和日本が進む道を提言する」というのが本書のコンセプト。

   昭和史の研究者として著名な半藤一利、加藤陽子、保阪正康の3氏が2017年の終戦の日、NHKラジオ番組「太平洋戦争への道」で行った鼎談がもとになっている。保阪氏の解説と図版・写真を加え、「日米開戦80年企画」として出版された。


   半藤氏は1930年生まれ。文藝春秋で、「週刊文春」「文藝春秋」などの編集長を歴任。在職中から戦争研究を続け、著書に『日本のいちばん長い日』『ノモンハンの夏』など。2021年1月逝去。

   加藤氏は東京大学大学院人文社会系研究科教授。1960年生まれ。著書『それでも日本人は「戦争」を選んだ』はベストセラーに。このほか『昭和天皇と戦争の世紀(天皇の歴史8)』『戦争まで』『とめられなかった戦争』など。

   保阪氏はノンフィクション作家。1939年生まれ。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。著書に『昭和陸軍の研究』『昭和の怪物 七つの謎』『あの戦争は何だったのか』『陰謀の日本近現代史』など。戦争に深く関わった多数の日本軍関係者に直接インタビューを重ねてきたことで知られる。

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