「自宅療養」政府方針に「重症以外は入院できないのか」 修正されたが残る不安

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   新型コロナウイルスの病状が悪化しても入院できない――いったん、そのように読み取れる政府方針が出たが、猛反発を受けて修正を余儀なくされた。

   とはいえ、感染者数が全国的に急増という現状は変わらない。病状が急変しても、病床ひっ迫で受け入れてくれる病院が見つからないリスクが日々高まっている。

  • 自宅療養中に病状が悪化、が怖い
    自宅療養中に病状が悪化、が怖い
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「重症」「中等症」誰が判断

   問題の政府方針は2021年8月3日付で出た。入院対象の重点は「重症患者」「特に重症化リスクの高い者」とされていたので、驚きが広がった。「中等症以下の患者は入院できないのか」という批判が与野党から高まり、政府は5日、「中等症患者で酸素投与が必要な者」「酸素投与が必要でなくても重症化リスクがある者」と修正した。

   このドタバタでは、いくつか問題点が指摘された。一つは「重症」「中等症」の区分けの難しさ。それぞれ定義がはっきりしない。誰が判断するのか。医療現場では「中等症」と言っても、世間常識よりも重い病状を指し、重症となると、かなり死ぬ可能性が高い状態を指すという。中等症の時に入院しないと手遅れになりかねない。

   コロナは病状が急変することが知られている。ゆえに早期の診断、治療や入院が望ましいとされている。

   6日の朝日新聞「声」欄には現役医師の投書が掲載されていた。新型コロナでは、息苦しさをあまり感じず、知らぬ間に悪化する「幸せな低酸素症」が見られることもあるという。本人が「苦しくない」といっていたのに亡くなるケースもあり、怖い、と書いている。

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