ファイザーCEOとの会談の成果は
実質的にアジア各国への「支援物資」となっていたアストラゼネカのワクチンを国内でも急きょ使うことになったのは、ファイザーやモデルナのワクチン供給が十分でないため、と見られている。
菅義偉首相は7月23日、来日したファイザーのアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)と東京・元赤坂の迎賓館で朝食をとりながら約1時間会談した。読売新聞によれば、首相が日本の新型コロナウイルスの感染状況やワクチン接種の進捗状況を説明し、同社製ワクチンの安定供給を巡り、意見交換したという。会談にはワクチン担当の河野太郎行政・規制改革相も同席した。
時事通信は、「新型コロナウイルスワクチン接種をめぐり自治体から安定供給を求める声が出ていることから、供給前倒しを要請したとみられる」と推測している。
日刊ゲンダイは「外国の国王、大統領、首相らの賓客を迎える国の施設で朝食も振る舞い、国賓級のおもてなし」と評しつつ、「成果についてのアナウンスはない」と報じ、今のところ状況の好転がないことを示唆している。