お盆を前に、東京都を中心に新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増えている。帰省の時期だが、全国知事会は、都道府県をまたぐ旅行や帰省の原則中止・延期を呼びかけた。
今年も我慢が求められる中、地元に思いをはせてもどかしい気持ちを抱く人は多い。J-CASTトレンドは、首都圏在住の地方出身者6人に帰省に対する本音を聞いた。
このままだと一生家族に会えない
取材の中で、2021年の8月中に帰省すると答えたのは、6人中1人だけだった。
「8月に夏休みが取れたので、覚悟をもって帰省します」
こう話すのは、京都府に実家がある20代女性Aさん。悩んだ末の決断だった。昨年夏から帰れず、「このままだと一生家族に会えない気がして決めた」と明かす。帰省前にワクチン接種したかったが、予約受付開始と同時に枠が埋まり、できていない。さらに、緊急事態宣言下で、帰省することに罪悪感があると話す。事前にPCR検査を受けて、感染対策を徹底したうえでの覚悟の移動だ。
残り5人は夏に「帰らない」選択をした。多くは「ワクチン接種」の有無をポイントとしているようだ。現在、日本では順次接種が進められているものの、まだ順番がこない人も大勢いる。
接種の予約ができずに帰省を断念したのは、群馬県が地元の30代女性Bさんだ。帰るなら接種してからと決めていたが、接種券が届いたのは7月だった。「これじゃお盆に間に合わない」と、泣く泣く諦めた。1回目接種は9月に入ってからだ。
「帰省したかったです。今年の夏こそ、家族と楽しく過ごしたかったし、地元の友達にも会いたかった」
「帰らないと思う」と答えた20代男性Cさんは、実家が宮城県。両親はワクチンを打ったが、Cさんはまだだ。予約を試みたが、男性の住む地域では予約がストップし、集団接種も予約できず。「涼しくなって、ワクチン打ったら帰ると思います」とした。