【連載】プロが教える「超ラク腸活」
暑いこの時期、水分補給は、熱中症予防のために欠かせない。それだけでなく、水を飲むことは「便秘解消」においても非常に重要な要素だ。
うんち記録アプリを運営するウンログ(東京都渋谷区)の長瀬みなみさんに、「腸スッキリ」を目指すために意識すべき、水分補給の方法とポイントを聞いた。
自分に合った適量を探そう
長瀬さんによると、そもそも便の硬さは「水分」で決まる。
「健康的なうんちの水分量は大体80%程度と言われています。うんちの中の水分が多くなれば下痢、少なくなれば便秘になります」
しかし、水をたくさん飲めば、それで便秘が解消するわけではない。便は水分に「食物繊維」が加わることでしっかりつくられ、柔らかくなる。水分だけでなく、食物繊維を取り入れることも大切だ。
また、1日の水分摂取の適切量は人によって異なるという。まずは、1.5リットル~2リットルを目安に飲み、自分に合った適量を探そう。1回でコップ1杯(200ミリリットル程度)を目安に、1日の中で複数回に分けて飲むとよい。中でも、朝起きてまず1杯飲むのがおすすめ。「睡眠中に失った水分を補給するほか、腸を動かすことができます」。
一度に大量に飲んでも、体が吸収しきれなければ、その分は尿として排出される。尿の回数が異様に増えた時や、尿が無色透明の時は飲み過ぎの可能性が高い。
水を選ぶ際のポイントは何か。まず、温度。長瀬さんは、冷たすぎるよりも「常温以上」のものを勧める。次に、種類。これは、硬水と軟水でどちらが優れている、というものはなく、飲みやすいものを選べばよい。ただ、硬水にはマグネシウムなどのミネラルが多く含まれており、便を柔らかくする効果が期待できる一方、ゆるくなりすぎることもあるので飲みすぎは厳禁とのこと。