新型コロナ感染爆発の瀬戸際 急拡大はデータが予測していた

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首相の認識とズレ

   感染者の年代分布からも急増は予測できた。27日の場合、東京都では20代が951人、30代が610人で半数以上を占めている。こうした傾向は全国的にも変わらない。

   この理由は、はっきりしている。ワクチンの接種が追い付いていないからだ。

   朝日新聞は毎日、年代別のワクチン接種率を掲載している。それによると、2回目のワクチンの接種を済ませた人は全国で約2680万人。21.1%。大半は高齢者で、64歳以下は約250万人。2.7%に過ぎない。約3週間前の数字に比べて2%しか増えていない。

   小池百合子知事は27日、「若い方にワクチンを打ってもらうことが重要だ」と話しているが、結局のところ、ワクチンが行きわたる前にデルタ株など感染力の強いウイルスがまん延し、対策が追い付かないのが現状といえる。

   TBSなど各メディアは、菅義偉首相が26日に発売された月刊誌のインタビューで、オリンピック開催によって、新型コロナの感染が拡大するとの批判があることについて、「ワクチン接種者数が極めて順調に増えているため、その懸念はあたらないと思う」と述べていると報じたが、東京都の現状とは大きなズレがある。

   西日本新聞は28日、「五輪さなかの感染爆発...現実味帯びる"最悪のシナリオ" 必死に平静装う政府」と報じている。

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