東京オリンピックでは序盤戦から、柔道はじめ各競技で日本人選手が次々と金メダルに輝き、大活躍だ。
NHKを筆頭に、テレビ各局は五輪番組を流し続けている。新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化している一方で、報道や情報番組は「五輪一色」だ。
NHK、五輪以外は「朝ドラ」ぐらい
4連休最終日となった7月25日。柔道で阿部一二三選手・詩選手が兄妹そろって金メダルに輝いたのをはじめ、大いに沸いた1日となった。
この日のNHK総合1の放送を見てみよう。朝7時45分放送のガイド番組「東京2020オリンピック あさナビ」を皮切りに、8時45分〜10時13分はバドミントンの女子ダブルス予選リーグ、10時13分〜12時7分は競泳男子400メートルと午前中は五輪が占めた。
ニュースを挟んで12時25分にはスケートボード男子ストリート決勝、14時12分にはソフトボール、17時15分にはウエイトリフティング、18時5分にはバスケットボール3x3(録画)、19時30分にはバレーボール女子予選リーグ、21時55分からはバスケットボール3x3。合間に数分のニュースはあるが、各試合の中継が一日中続く。大河ドラマ「青天を衝け」も休みだった。
23時〜翌0時30分でも試合のハイライトが放映され、五輪番組が13時間以上流れた。
翌26日、連休明けの月曜日だ。朝5時〜8時の報道番組「NHKニュース おはよう日本」では、日本人選手の金メダル獲得などをテーマに、東京五輪に関して計1時間半ほど伝えた。
8時15分には五輪のガイド番組、8時55分からは7人制ラグビーの男子予選、9時30分からソフトボール日本対カナダ、12時20分からはスケートボード女子、14時20分からはバスケットボール3x3、16時55分には柔道、19時30分からは体操と、五輪中継がビッシリ。ニュース以外で放送された番組は、14時5分の連続テレビ小説「おかえりモネ」ぐらいだ。
情報番組も五輪でお祭りムード
民放では、7月25日のテレビ朝日も東京五輪づくしだ。11時〜14時30分には卓球の混合ダブルスや柔道の女子52キロ級・男子66キロ級を中継。14時30分〜17時にテニスとバドミントン、17時〜19時50分には再び柔道女子52キロ級・男子66キロ級を放送した。テレビ朝日のメディアサイト「テレ朝ポスト」によれば、この日の五輪についての放送は「17時間超」だという。
19時50分〜23時にはサッカー男子予選・日本対メキシコを放送。23時から翌2時にも「東京五輪プレミアム」で試合のハイライトなどを放送した。26日には19時から21時48分までバレーボール男子予選の中継だった。
日本テレビでは25日には試合中継はなかったが、情報番組「シューイチ」など複数番組で東京五輪をテーマに3時間以上取り上げた。26日にも試合中継はないが、報道番組「ZIP!」「スッキリ」「情報ライブ ミヤネ屋」などで4時間半以上五輪について報じた。
スッキリではMCの加藤浩次さんが「本当にやっぱオリンピック見てて興奮するなあと思いますね!」と話し、出演者で俳優の小澤征悦さんは「(小澤さんも)見てます見てます。見れなかったのは後で追っかけて見たりしてますけれども。こんなに、スポーツっていうのは人の心を動かすんだなというのを改めて感じています」とコメント。スタジオは五輪に染まっていた。
TBSでは25日、報道番組「サンデーモーニング」などで2時間以上五輪について報道。26日は4時25分放送の情報番組「はやドキ!」などで計2時間以上東京五輪について取り上げ、10時25分〜14時30分には柔道女子57キロ級・男子73キロ級を中継した。
フジテレビだと25日は情報番組「ワイドナショー」や「Mr.サンデー」で1時間以上東京五輪について取り上げた。26日には「めざましテレビ」「めざまし8」で計2時間以上五輪について報じ、9時から翌2時までは「大型中継枠」で競泳や卓球を放映した。
中継がなくても、情報番組を中心に五輪一色でお祭り気分。新型コロナウイルスの感染者は増加傾向だが、その深刻さは感じられない――。