東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)は、東京や首都圏はじめほとんどの会場で無観客となっている。一般客は、選手の姿を見たくても会場に入れない。
しかし、実際には東京五輪の空気に少しでも触れようと、多くの人が会場近くに押しかける事態になっている。新型コロナウイルスの感染対策措置として無観客にしたはずが、「密」状態が生み出されていた。
応援の自粛求めたが
複数の報道によると、開会式が行われた2021年7月23日、会場となった国立競技場の周辺には日中から人だかりができた。日刊スポーツ(電子版)は同日配信の記事で、開会式が始まった夜20時頃には、会場の外には身動きが取れないほど人が密集したと報じている。
24日には、自転車競技の男子ロードレースの試合があった。ゴール地点の静岡県・富士スピードウェイは観客を入れて実施されたが、東京都府中市のコース沿いなどでは、東京2020大会組織委員会が沿道からの応援の自粛を求めていた。それでも、都内のレースコースに大勢が押しかけ密状態に。翌25日の女子ロードレースの試合も、選手を一目見ようと沿道に多くの人が詰めかけたと報じられた。
開会式を挟んでの4連休には、国立競技場付近にある「五輪マーク」のモニュメントで記念写真を撮ろうと、人だかりができていた。