実際の混雑状況とは異なる場合あり
次は昼間だ。12時56分に中野坂上駅から池袋行きの6号車に乗った。アプリでは、全号車の混雑度合いは「肩が触れ合う程度」。一方で、実際の6号車はゆったり立てるぐらい。たまたま空いていた座席にも座れた。朝にも「肩が触れ合う程度」と表示されることがあったが、その時に感じた実際の混み具合よりも、今回は大きく空いているように感じた。
西新宿駅や四谷三丁目駅を通って、13時7分に四ツ谷駅で降りた。この時、5・6号車のみ「ゆったり立てる程度」、他の号車は「座席に座れる程度」の表示だが、外から見るに、立っている乗客の人数はどの号車もまばらで、いずれも同じぐらい空いているように感じた。
最後は帰宅ラッシュ付近の時間帯。18時24分に、四ツ谷駅で荻窪行きの2号車に乗る。アプリの混雑表示は全号車「ゆったり立てる程度」。周りを見ると、肩が何とか触れ合わない程度の混み具合で乗客らが立っている。「ゆったり立てる」というほど余裕があるようには思えなかった。
四谷三丁目と新宿御苑前を通って、18時30分に新宿三丁目で停車。降りる乗客が多く、車内は空いた印象に。だが混雑表示は変わらず、全号車が「ゆったり立てる程度」だ。そのまま全号車「ゆったり〜」の表示が、降りるまで続いた。
混雑表示の度合いが同じでも、タイミングによって実際の混雑度合いに差が出たり、混雑表示の異なる車両と他の車両の実際の混み具合に大した違いがないように感じられることが多かった。アプリ内でも、「実際の混雑状況とは異なる場合が」あるとしている。一方、8時30分の四谷三丁目駅のケースのように、アプリのおかげで空いている車両を選べた事例もあった。
なお、東京メトロの発表によると、2021年内をめどに、丸ノ内線や銀座線以外でもリアルタイム混雑状況の配信を目指す。