【J子が行く】J-CASTトレンド記者「J子」とその同僚たちが、体を張って「やってみた、食べてみた、行ってみた」をリポートします。
「J子さん、一度どんなところか見てきてもらえませんか?」。6月某日、一通のメールが届いた。差出人は、子育てサイト「未来へいこーよ」のツイッター中の人「KAZ」さん。元任天堂の社員が東京・渋谷でひっそり営んでいるという、完全予約制カフェ「84」への"潜入依頼"だ。
「ゲームクリエイターの貴重なサインや品物がたくさんあるとか...! 僕が行きたいのはやまやまなのですが、土日営業のみで、子連れで行っていいものかどうか迷っています」...ふむふむ、なるほど。それから「子連れにおすすめなポイントも教えてほしい」と。わかりました、お任せあれ...「J子が行く」!
部屋中がお宝だらけ
「84」公式サイトを見ると「世界中からゲームファンが集結する」「ゲーム好きな人が一生住みたくなる」カフェ、とある。ゲーマーのJ子にとって、天国のような場所かもしれない!帰りたくなくなったらどうしよう。
ドキドキしながら訪れると、店を営む橋本徹さんが「いらっしゃい」とにこやかに出迎えてくれた。初めまして、J子と申しま...ドッヒャーーーー!
J子、仕事中だということを忘れて思いきり歓声を上げました。
ここはゲーム界の宝石箱や~。
「ポケットモンスター」や「ゼルダの伝説」など、任天堂が開発・発売している人気タイトルに携わるクリエイターのサインイラストがずらり。かと思えば、「ドラゴンクエストシリーズ」ゲームデザイナー、堀井雄二さんのサインが飾られていたりと、任天堂以外の作品に関わる大物クリエイターのサインも点在している。あまりの景色に、入店して数秒で驚きとまどってしまった...。
橋本さん「......落ち着きましたか?(笑)」
J子「すみません、興奮しすぎて素ではしゃいでしまいました!」
橋本さん「大丈夫ですよ。入店した瞬間に感極まって涙する人もいたので」
その気持ち、わかります。
最年少利用客は赤ちゃん
店内は駄菓子やぬいぐるみ、謎解きはじめ、楽しめる仕掛けが目白押し。見たところ、親子連れも歓迎していそうな雰囲気だが。
橋本さん「学生から50代まで、年齢層は幅広いのですが...これまでに来てくれた最年少のお客様は、0歳1か月ですね」
J子「まさかの赤ちゃん!」
橋本さん「歩きたての子が裸足で動き回ったり、オムツ替えをしたり、親子で楽しく過ごしてもらっています。もちろん、携帯ゲームの持ち込みもOKですよ」
子どもたちが厨房の方に入ってこないようにしたり、歩いていてテーブルの角にぶつからないようにかばったりと、橋本さんはじめ、店員が気を配っている。親子連れに優しすぎます。友達の家に遊びに来たような感覚に近いかも。
ただ「ぬいぐるみの耳を乱暴につかんで持ち運んだり、『触らないでほしい』とお願いしている物に触っている姿を見かけたりしたら、一声かけさせてもらっています」。
橋本「あ、トイレも人気のフォトスポットですよ。入った人が一度カメラを取りに戻ってくるくらいです。J子さんもぜひ」
どういうこと? 半信半疑でトイレに向かうと、壁面には無数のサインが! こんなにも多くの著名人が「84」を訪れていたなんて...これはこもりたくなる!
場所は秘密です
新型コロナウイルス対策にも、力を入れている。「1ステージ90分制」の完全入れ替え方式を取っており、合間に店内の換気やアルコール消毒などを行っているほか、座席間はアクリル板で仕切っている。
橋本さん「元々、2015年2月に住所非公開かつ会員制で営業を始めました。20年1月末に一旦閉店しましたが、1年4か月の充電期間を経て、21年6月1日から少しスタイルを変えて再始動したんです」
J子「今後は平日営業もする予定ですか」
橋本さん「そうですね。新型コロナウイルスが落ち着いたらですが、ゆくゆくは平日の昼間もガンガン営業したいです。海外からのお客様もたくさん来てほしい」
「84」は子連れ大歓迎の場所だとわかった。
ただ肝心の所在地は...秘密だ! ぜひ予約を取って、橋本さんから聞いてみてほしい。「これまで延べ1万人以上に店の場所を教えてきたが、未だに漏れていなくてびっくりしている」そう。J子も、墓場まで持っていきます。