祭り中止でも忘れないで「縁日のおもちゃ」 50度の酷暑下で作り上げる「スーパーボール」

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   コロナ禍で、2021年も全国各地の祭りが中止に追い込まれている。玩具問屋・堀商店(名古屋市)の成瀬昭則さんは「長年続いている伝統的な祭りなどが消滅してしまう可能性」に警鐘を鳴らしつつ、祭り文化が忘れ去られないよう、自宅を「屋台」に見立てて遊ぶ楽しみ方を勧めている。

   デザインや色がユニークで見て楽しく、跳ねさせて遊んでも面白い「スーパーボール」。成瀬さんが、森田ゴム工業(千葉県柏市)に聞いたところによると、元は米国で開発・販売されており、国内メーカーも米国への輸出用として生産していたものだという。「汗」なくしては聞けない、完成までの裏側も明かしてくれた。

  • 球体以外にも「キューブ型」はじめ、ユニークなデザインが増えているスーパーボール
    球体以外にも「キューブ型」はじめ、ユニークなデザインが増えているスーパーボール
  • 材料をたこ焼き器のような型に流し入れる(画像提供:森田ゴム工業)
    材料をたこ焼き器のような型に流し入れる(画像提供:森田ゴム工業)
  • 金型で焼き上げた図(画像提供:森田ゴム工業)
    金型で焼き上げた図(画像提供:森田ゴム工業)
  • 森田ゴム工業が販売している、引いたくじの数字に対応したスーパーボールがもらえる「スーパーボールくじ」
    森田ゴム工業が販売している、引いたくじの数字に対応したスーパーボールがもらえる「スーパーボールくじ」
  • 球体以外にも「キューブ型」はじめ、ユニークなデザインが増えているスーパーボール
  • 材料をたこ焼き器のような型に流し入れる(画像提供:森田ゴム工業)
  • 金型で焼き上げた図(画像提供:森田ゴム工業)
  • 森田ゴム工業が販売している、引いたくじの数字に対応したスーパーボールがもらえる「スーパーボールくじ」

夏場は「気温50度」下での作業

   ポイを使い、水に浮かぶスーパーボールを取る「スーパーバールすくい」から連想されるように、今では祭りの定番おもちゃになっている。森田ゴム工業では「最盛期には1日3万個以上のスーパーボールを作っている」。手のひらサイズの球体型が一般的だが、昨今では「うんち型」や「キューブ型」など、変わったデザインのものが生産されている。

   スーパーボールはどのようにして出来上がるのか。タイヤ等にも使われている「BR(ブタジエンゴム)」という合成ゴムを、(1)たこ焼き器のような型に流し入れ、(2)150度~160度の高温で焼いて、(3)ギザギザや出っ張りなど、加工時にできる「バリ」を取って、形を整えて出来上がり。特に夏場は工場内の気温が50度ほどに上がるため、生みの苦しみもひとしおのようだ。文字通り、「汗の結晶」だと言える。

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