すべて未定
東京オリンピック・パラリンピックの名誉総裁は天皇陛下。朝日新聞によると、宮内庁の西村泰彦長官は6月24日の前回の定例会見で、天皇陛下が新型コロナウイルスの感染状況を心配しているとし、東京五輪・パラリンピックの「開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されていると拝察している」と発言。国内外に大きな反響が広がった。
同紙によると、西村長官は7月8日の会見で、東京五輪・パラリンピックへの皇室の関わりについては、「調整中で、今申し上げることはない」と述べた。天皇陛下が開会式で開会宣言をする際の文言や、各国元首らを皇居に招いての祝宴、皇族方の競技観戦などすべて未定だという。
陛下と五輪のかかわりを心配する声も出始めている。NHKによると、国民民主党の玉木雄一郎代表は8日、記者団に「緊急事態宣言が出されている状況で、大会開催をめぐり国論が二分することについて、おことばをいただくことが国民統合の象徴としての地位も傷つけてしまうことになると思う」と述べた。そのうえで、「安心して参加いただける環境を整えることが行政や政治をつかさどる者の務めで、できないのであれば陛下にお出ましいただくのはいかがなものか」と述べ、天皇陛下を開会式にお迎えすることは慎重に判断する必要があるという認識を示したという。
天皇陛下は6日午後、住まいの赤坂御所(東京都港区)で新型コロナウイルスワクチンの1回目の接種を受けられたばかりだ。