自国の五輪、どんな感覚になるのか
「アンダーカテゴリーのFIFA大会の経験はあるのですが、五輪、しかも自国の東京五輪となると、自分がどのような感覚になるのかわからない」
インタビューの最後に、中山選手はこう口にした。自身のSNSを見るかどうかは断言できないそうだが、
「暖かい言葉ってきっと届くと思うのです。なので、SNSには暖かい言葉を送って頂ければ見ると思います」
こう呼びかけ、笑顔を見せた。
中山 雄太(なかやま ゆうた)
1997年2月16日生まれ。北文間スポーツ少年団から本格的にサッカーを始める。龍ケ崎市立愛宕中学校サッカー部でプレーしていた中学2年時に茨城県トレセンに選出され、練習試合で柏レイソルU-15と対戦した際にスカウトを受け、中学3年時から柏レイソルの下部組織に入団した。
2012年にはU-16日本代表に初招集され、以降は各年代別日本代表でキャプテンを務めるなど主軸として活躍。高校2年時の2013年には、若干16歳ながら柏レイソルトップチームに2種登録された。高校3年時にはチームの主将を務め、高円宮杯U-18サッカーリーグ プレミアリーグEASTでクラブ史上初の優勝を達成。そして、柏レイソルに加入した。
2017年にはJリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞。勢いそのままに2019年にはオランダ・エールディヴィジのPECズヴォレに移籍。さらに日本代表にも選出され、コパ・アメリカにも出場した。
意外にも出身は柏レイソルのある千葉県ではなく、茨城県龍ケ崎市。「鹿島アントラーズのホームスタジアムの地域ということもあって、鹿島スタジアムでのチケットが小学校に配布されることもありました。なので、結構サッカーに触れるような環境ではありましたが、(千葉県や静岡県のように)強豪地域ではなかったと思います」と当時を振り返ってくれた。様々なエリアに眼を向けた柏レイソルのスカウト力に驚かされたエピソードだ。