製薬会社は臨床試験進める
7月1日にはTBSが「イギリス 9月にも"ブースター接種"開始へ 新型コロナワクチンで」と報じた。朝日新聞も同2日、「世界で動き出す追加接種ブースター 『最強の保護策』」と各国の取り組み状況をまとめている。
「ブースター促進」については未解決の問題も指摘されている。ロイターが6月28日に報じたところによると、米疾病対策センター(CDC)はブースター接種を奨励していないという。というのは、「ワクチンの免疫効果が弱まると示すデータはまだ多くない」からだ。
その一方ですでに製薬会社は治験を進めているようだ。朝日新聞によると、モデルナは5月、3回目の追加接種をした40人の臨床試験の初期の結果を公表。モデルナ製を2回接種し、6~8か月が経過した人たちの約半数は、ブラジルで見つかった変異株(ガンマ株)と南アフリカで見つかったベータ株に対する抗体が検出できなかったが、3回目の接種後は抗体が確認できたという。
インドで見つかったデルタ株については、英医学誌ランセットに発表された論文によると、ファイザー製のワクチンを2回打てば、感染予防の効果が79%あったという。ただ、ファイザーも2回接種してから半年以上たった人を対象に、3回目の接種をする臨床試験を始めているそうだ。