今ではすっかり主流となった「サブスクリプション(定額課金・以下サブスク)」。音楽や動画視聴サービスだけでなく、和食器に備蓄サービス、散髪など様々なサブスクも登場している。
便利な一方で、複数登録していると管理しきれずうっかり解約し忘れ、気付かないまま料金を払い続けていたなんてことも珍しくない。また、解約したのになぜか料金が請求される場合も。こうしたトラブルは、どう防げばよいのか。
解約手続きをしたのに一部サービスは継続
動画視聴サービスなどのサブスクでは、お試し期間として最初の1か月は無料で利用できるサービスが多い。大体がその後自動的に有料になる仕組みで、利用者が自ら解約しないとサービスは継続される。
国民生活センターのウェブ版「国民生活」(No.81)では、サブスクにまつわるトラブルについて取り上げている。ここでは「入会の失敗より、解約や退会に失敗するほうが多いかもしれません」とあるほど、解約の際のトラブルは多い。
公式サイト上で公開されている同センターに寄せられた相談事例を見てみると、こんな例があった。1か月無料の動画視聴サービスに会員登録し、無料期間中に解約手続きをしたが、その後クレジットカードへ料金請求があった。調べると、動画視聴サービスとともに、有料のオプションにも気づかぬうちに申し込んでいた。
ほかにも、無料お試しの期間中に解約をしたが請求が続いている、解約手続きをしたのに一部サービスは継続されていた、などの相談があった。
登録パスワードを忘れて請求続く
こうしたトラブルを防ぐためにも、申し込む前にチェックするポイントがある。まず、たとえ無料であっても「何について、どのような条件の契約か」を必ず確認する。希望するサービス以外も契約となっていないか、契約期間、解約料などが設定されていないか。サービス利用の有無に関わらず、申し込めば料金が発生するため、事前のチェックは重要だ。
解約についても、どのような手順で解約するのかをあらかじめ公式サイトなどで調べておく。この時、解約の受付がウェブサイトや電話など特定の方法に限定されていないかもチェックしておこう。さらに、普段からクレジットカードの利用明細を見て、心当たりのない請求がないかこまめにチェック。不明な点があれば事業者に連絡した方がよい。
また、上述の「国民生活」によると、登録パスワードを忘れてしまい解約できず請求が続く、という事例もある。ただ、事業者に問い合わせても、電話口やメールでパスワードを直接教えてくれることはない。失念時の変更手段や連絡方法は、サイトにより異なるためこちらもあらかじめチェックしておこう。