熱海土石流で分かった「災害リスク」 「都市外縁」に「盛り土」が重なる

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ツケは損害保険の契約者にも

   今回の災害の引き金になったのは「集中豪雨」だ。短時間に大量の雨が降るので、被害の予測が難しい。日経新聞は社説で、熱海市が「『避難指示』を出さなかったのを責めるのは酷だろう」と書いている。

   しかし最近は、全国各地で「経験したことのない雨量」や「100年に一度の増水」などが報じられ、大きな被害が発生している。『人に寄り添う防災』 (集英社新書)は「災害列島化」しつつある日本の状況を振り返り、防災対策の再考を促す。著者の片田敏孝さんは災害情報学・災害社会工学の専門家。

   片田さんは地震や噴火などの「地象災害」よりも、近年、頻発しているのは「気象災害」だと指摘する。大地震は一度に甚大な被害をもたらすが頻度は少ない。一方の気象災害は毎年のように発生するようになり、対策が追い付いているとは言えない。

   豪雨災害多発の一因になっているのが地球温暖化だ。海水温が高くなり、海水が蒸発しやすくなって水蒸気の量が増大、一度に降る雨の量も増えている。

   水害の多発は被災地以外の一般国民にも影響する。J-CASTトレンドでは、「火災保険また値上がりか...自然災害の頻発でツケが契約者に回ってくる」という記事を掲載済みだ

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