東京五輪が目前に 暑さ対策の「アサガオ」「打ち水」は本気か

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やっぱりアサガオを活用

   会場内での暑さ対策については、東京2020大会公式サイトに2021年5月26日付で掲載されている「第45回理事会資料」に内容が記載されている。運営中の適切な休憩の促進や、観客へのうちわの配布などのほか、暑さ対策として「朝顔(アサガオ)」の記述もある。

   植物による暑さ対策の効果について、日比谷花壇大船フラワーセンター(神奈川県鎌倉市)の榎本浩園長に取材した。一般的に、建物の面を覆うような「壁面緑化」や植物をカーテン状に設置する「緑のカーテン」であれば、直射日光を避けられるとともに、風通しの良い部分を作ることで建物の温度を下げるといった効果が期待できる。また、ミスト(霧吹き)や打ち水を用いれば、植物の蒸散作用により周辺の温度低下もねらえる。

   一方で、緑のカーテンの形成や打ち水などをせずに単に植え込みを設置する場合に温度を下げる効果があるかについては疑問を呈した。ただ、アサガオは比較的温度の低い夏の早朝から花が咲く印象があることから、「涼しげなイメージ」を持つ植物ではあるとのことだ。

   組織委員会の戦略広報課に聞くと、大会中には「フラワーレーンプロジェクト」が実施されるという。全競技会場の入り口を花で彩り、観客をもてなす。組織委サイトによると、観客の列を作るためのフェンスの代わりに、小学生らが育てたアサガオなどを競技会場入口に設置する。

   戦略広報課の担当者は「多くの子供達が大会に関わることにより大会全体の盛り上がりに寄与するほか、涼しげなアサガオ等の設置には視覚的な暑さ対策上の効果を期待しております」と説明した。19年にも話題になった時と変わらずアサガオを活用し、視覚的な暑さ対策効果をねらうようだ。

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