スターバックス47都道府県フラペチーノきっかけに富士山論争? 山梨県民の本音

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   コーヒーチェーンのスターバックスは、47都道府県ごとに地域限定のフレーバーを用意した「47 JIMOTO フラペチーノ」を2021年6月30日から発売している。都道府県ごとにコンセプトや味が異なり、それぞれ県内の店舗で限定販売される。

   各県ごとのフラペチーノの商品イメージ画像や原料には、青森県ならりんご、沖縄ならちんすこうと、各地の名産品などを採用している。一方で、県ごとの商品のイメージ画像や材料をめぐり、ある事情から納得のいかない「県民」もいるようだ。

  • 静岡版のイメージには富士山があるのに(画像はスターバックス公式サイトから)
    静岡版のイメージには富士山があるのに(画像はスターバックス公式サイトから)
  • 静岡版のイメージには富士山があるのに(画像はスターバックス公式サイトから)

静岡県版のみに「富士山」登場

   静岡県版の「静岡 みかんシトラス だらーけ フラペチーノ」ではフレーバーにみかんを採用。さらにトッピングのホイップクリームと抹茶パウダーは富士山をイメージしているとのことだ。スターバックス公式サイト上の商品イメージ画像にも、富士山とみかんが掲げられている。

   一方、同じく富士山が所在する山梨県限定の「山梨 ててっ!! ぶどう ホワイトチョコレート クリーム フラペチーノ」ではコンセプトやイメージ画像に富士山の姿はなく、ぶどうを押し出した商品となっている。

   インターネットの掲示板ではこのフラペチーノを受け、「どう考えても(富士山は)山梨のもん」など、静岡県版の商品にのみ富士山が用いられたことへの反論の声が複数みられる。一方、「やっぱり富士山は静岡のもの」と、静岡県の所有物なのだとアピールする人も。山梨県の出身者・在住者に受け止めを聞いた。

富士山論争は「プロレス」

   山梨県出身の20代男性は、「富士山論争は『プロレス』です。イメージ画像を見て『富士山は山梨のもの』と噛みつきたくなりますが、内心ではこの程度で怒ったりしないです」と話す。ジョークとして富士山をめぐった言い争いはしても、心の底から静岡県と争いたいわけではないとのことだ。

   山梨県民の30代男性は、富士山への愛着を理由に「残念というか、寂しいような感情も多少はあります」と話す。一方で、ぶどうも山梨が全国へ誇れる名産品。富士山の要素も欲しい思いはあるが、「ぶどうの魅力を引き出した商品であれば満足です」と話した。

   同じく山梨県に住む20代女性は、山梨限定版に富士山が採用されずとも気にはしておらず、「ぶどうのフラペチーノはおいしそうでとっても満足です」と評価した。一方で、「富士山は静岡のもの」といったネット上の意見については「残念です」。富士山は双方の県から見た時にもそれぞれの魅力があるため、どちらのものかという争いは好ましく感じていない。

   また、ホイップクリームを富士山のイメージとしている静岡県版のコンセプトに疑問を呈した。他の都道府県のフラペチーノにも、同じような形のホイップクリームが乗っているからだ。「抹茶パウダーをかけたのだから(富士山よりも)茶畑の絵にすればよかったのでは」と指摘した。

   なお、愛媛県の「愛媛 すごいけん! キウイフルーツ フラペチーノキウイ」には、特産品のイメージも強いみかんは採用されていない。代わりに、出荷量が全国1位を誇るキウイを取り入れている。

   母親が県内でみかん農業を営んでいるという愛媛県出身の20代男性は「キウイの出荷量が全国1位なので納得です。素晴らしいことです」と話した。みかんは静岡県や和歌山県版のフラペチーノで採用されているが、「気にしていません」。あくまでも愛媛県産のみかんに誇りを感じており、他県のフラペチーノが他県産のみかんを使おうと何も感じないとのことだ。

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