海外で学ぶ「神童」中高生も目立つ
金子さんは3期生。すでに17年から国際研究集会、日本数学会などで研究発表、18年から米国数学会、日本数学会の会員になっている。財団のサイトで自身の現状や将来について以下のように記している。
「解析的整数論、保型形式、表現論など広い分野の話題に興味があります。現在は国内外の数学者と共同研究をしており、subconvexity、L-関数のモーメント理論、素測地線定理、数論的量子カオス、スペクトル和公式、素数分布、深Riemann予想などを研究しています。将来的に自分の研究がequidistributionや素数に関する謎の解明につながればと思っています。目標はRiemann予想やそれの関連問題に進展をもたらすことで,それに向け今後も周辺分野の知識を身に付けたいと思います。独創的な方法論や多くの人にとって有益な研究成果を生み出し,新しい分野を開拓したいと思います」
サイトには他の財団生のプロフィールも掲載されている。活動ぶりは、定期的に朝日中高生新聞のシリーズ「異能日記」で紹介されている。
・Harvard-Westlake School 10年生 下條研輔さん 「動物の再生能力を研究」
・Manai International School 中学1年 服部圭太さん 「知識生かし社会貢献したい」
・Westminster School Year13 安藤万留さん 「画期的な医療装置の開発へ」
海外で学んでいる10代の名前が次々と登場する。みな勉強意欲が半端ではない。日本の「神童」を取り巻く環境が激変しつつあることが実感できる。