新型コロナウイルスのワクチン接種が、若い世代にも広がってきた。大規模接種センターで、18~64歳を対象とした接種が始まり、すでに接種券が配布されている自治体もある。
これまでは接種の対象となっていた高齢者を狙い「ワクチン詐欺」が発生していたが、最近では若年層もねらわれているようだ。国民生活センターは、ワクチン接種に関連した電話やショートメッセージ(SMS)などに対し注意を促している。
申し込んだクリニックは「架空」
国民生活センターは、最近寄せられた相談の事例を公開している。たとえば、30代女性のスマートフォンに、「新型コロナウイルス予防ワクチン受付中。アプリのインストールしてください」という内容のSMSが届いた。女性は、メッセージが届いた時点ではワクチン接種の対象ではなく、これは詐欺ではないかと疑い同センターのホットラインに相談した。
50代の女性は、ワクチンを早く接種したいと思っていたところ、居住する自治体のクリニックがワクチン接種の予約をSNSで募集していたため、ウェブサイトから申し込んだ。しかし、予約後にクリニックをインターネットで検索しても見つからず、申し込み完了のメールに書かれた電話番号にかけてもつながらなかった。不審なサイトに個人情報を登録してしまったのではないかと、女性は同センターに相談を寄せた。