梅雨の雨で浮上するのはどの馬?
カスヨ 天気が悪くなれば、阪神2200メートルなら逃げ馬か先行馬が断然有利になるわね。内回りコースだから、最後の直線が短いからね。それに今年の宝塚は例年と違って、開幕4日目のレースなのね。いつもなら開幕8日目で、雨が降らなくても馬場が荒れた状態になるんだけど、今年はまだきれいなはず。雨が降らなければ高速馬場になる可能性もあったんだけど、雨がそれなりに降るとなると、雨に強い馬でかつ逃げるか先行できる馬ならゴールまで止まらなくなるわね。となると、一頭目はレイパパレとなるわ。ともかくこの馬はクラシックに間に合わなかったんだけど、デビュー以来6戦6勝よ。デビューが少し早ければ、あのデアリングタクトとクラシックで争ってひと泡吹かせたかもしれなかったわね。でも残念ながらそれは実現せずじまい。今年の大阪杯では不良馬場で最後の直線で2番手から抜け出し、コントレイルやグランアレグリアを完封したわ。その差が縮まるかと思ってみてたんだけど、逆に差が大きくなるばかりで、唖然としたわね。本当にデアリングタクトとクラシックを争って欲しかったわ。でも、今回は壁もあるわね。まずは、初めての斤量56キロという重さね。レイパパレは小型馬で430キロあるかないかなのね。大阪杯では55キロを背負って2着のモズベッロに4馬身の大差をつけたんだけど、斤量1キロで1馬身差という見方をすれば、1キロ増えても大丈夫となるんだけど、競馬はそんなに単純じゃないからね、どうかしら。それと今回はユニコーンライオンという逃げ馬がいる点も大阪杯と違うのね。ユニコーンライオンは前走の鳴尾記念(GIII、中京、2000メートル)で逃げ切り優勝よ。今年の中京競馬場は、3月、5月、6月と使い詰めだから、馬場が大荒れね。良馬場だったとはいえ、ボコボコの馬場を逃げて上がり3ハロン(最後の600メートル走破時計)が34秒1という上がり2位の速さだったから、どの馬も追いつけないわね。この馬は現在、2連勝で勢いもあるから要注意ね。最後にあげときたいのは、カデナよ。この馬ももう7歳なんだけど、デビューしたころは連対(2着以内)をはずさずクラシック候補といわれた馬だったわ。でもキセキ同様、いまも衰えはないわね。ラストは必ず伸びる脚をもっているから、稍重程度なら馬場もこなせるし3着くらいにくる可能性ならあるわよ。
ガジュマル爺 わしはカレンブーケドールじゃ。道悪は問題なしの馬じゃ。前走の春の天皇賞は3着。4コーナーを2番手で抜け出したときは、オッと思わせたが、外からディープボンド、ワールドプレミアに差されてしもうた。重賞を勝つ力は十分にあるんじゃが、どうしても「あと、ひと押し」が効かないんじゃ。先行して良し、中団から抜け出すレースもできるんじゃが、今回はどうするのか。おそらく内枠を引いたレイパパレやユニコーンライオンの次あたりにカレンブーケドールは位置どるはずじゃ。戸崎圭太騎手が引き続き手綱を握るから、新たな一面を引き出せれば、初GIに手が届いてもおかしくないはずじゃ。最後に一頭、シロニイじゃ。雨が予想以上に降ったときは、この馬にもチャンスがくるはずじゃ。この春の3歳牝馬クラシックをにぎわせた白毛馬の一族じゃ。大活躍したソダシ(GI、桜花賞優勝)の母方の祖母にあたるシラユキヒメを母に持つのが、シロニイなんじゃ。もう7歳馬とはいえ、前走の天皇賞・春(阪神、3200メートル)は36戦目で初のGI出走じゃった。ダートを中心に、中距離から長距離を使われてきたキャリアをもつんじゃが、前々走の阪神大賞典(GII、阪神、3000メートル)は重馬場を苦にすることなく先行。しぶとさを見せ、アリストテレスより先着したんじゃな。泥んこ馬場なら、ダートコースの経験が生きてくるはずじゃ。手綱は、天皇賞・春と同じ、若手の松若風馬騎手じゃ。土砂降りになれば、先行粘り込みの超大穴じゃな!
カス丸 ふーん、最後の最後に大荒れがあるきゃすう? でも、ここは有馬記念で本命◎にしたクロノジェネシスに再び本命◎印だじぇい。