ミスタードーナツ閉店相次ぐ 4年間で国内200店減、ツイッターに「目撃情報」

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   「ミスタードーナツ」(ミスド)の閉店がここ数年続いている。ダスキン(大阪府吹田市)が運営するドーナツショップで、1971年に国内1号店が誕生。2003年には1600店を突破し、幼いころからなじみがある人も多いだろう。

   しかしツイッターを見ると、近所のミスドが最近閉店して惜しい、近くの店が閉店してからミスド食べてない気がする、と悲しむ書き込みが複数ある。J-CASTトレンドは、ダスキンのミスタードーナツ事業本部広報を取材した。

  • 近所のミスタードーナツが消えた?(2021年6月撮影)
    近所のミスタードーナツが消えた?(2021年6月撮影)
  • 近所のミスタードーナツが消えた?(2021年6月撮影)

「ポン・デ・リング」は大ヒットしたが

   ダスキンの公式サイトには、同社が運営する店の営業拠点数が掲載されている。ミスタードーナツは、2021年3月31日時点で国内の稼働店舗は961店とある。2017年3月期では同1160店と公表しており、4年で約200店減少した計算になる。

   閉店の理由について広報室の担当者は、要因は複数あるとしつつ、消費者側の「環境の変化」への対応が遅れたことが主な原因だと明かした。ここ数年、世間では少子高齢化が進み、単身世帯、働く女性などが増加している。生活スタイルが多様化する中、消費者がスイーツに求めるニーズ、好みも分散している、と。

   だが、ミスタードーナツで人気の商品は、どれも創業当時からある「定番」ばかりだという。唯一2003年発売の「ポン・デ・リング」は大ヒットしたものの、それ以降は人気ランキングに入るような時代に合ったヒット商品が出せていない、と説明する。従来通りの商品の品揃え、店づくりを踏襲してきたため、変化に伴う多様なニーズへの対応が遅れてしまったそうだ。

   一方で広報担当者は、ミスタードーナツでは店舗数減少の対策として各種取り組みを行っていると話す。

海外の店舗は急増

   たとえば、都市部の鉄道の「駅ナカ」に対応できるタイプの店舗を出店している。テイクアウト専門のミスタードーナツは東京・新宿駅などにあり、通勤途中に気軽に利用できる。これまで以上に「よりテイクアウトしやすい店」を作っている。また、「出前館」でのデリバリーや、「ネットオーダー」の導入など時代に合った取り組みも。こうした試みを通じて、「今度もより利用しやすい店舗を展開していきます」とした。

   工夫を凝らした商品に注目が集まることも多々ある。2021年のバレンタインシーズンに展開された「ピエール マルコリーニ コレクション」は大人気で、各店舗で売り切れが続出。行列ができて入手できないと話題になった。

   国内に限らず台湾、タイ、フィリピン、インドネシアでも事業展開している。海外のミスタードーナツの店舗数の合計は、2017年3月期の発表では4190店だったのに対し、21年3月期では7892店と4年で大きく伸ばしている。

   海外の店舗には、日本と同じように1つの店としてショーケースや客席を設けているタイプと、コンビニエンスストアなどのショーケースでの販売する2つのタイプがある。ここ数年でショーケース販売の店が増えており、海外でも各エリアのニーズにあわせて今後も店をさらに展開していく予定だと広報担当者は話した。

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