相手の声のボリュームが下がっていって、やがて切られた
40代男性Dさんは、ひたすら相手に謝りながら何度も聞き返す。「仕事を始めてすぐの頃、業者さんの名前が聞き取れず、結局違う先輩に『聞き取れません...』と伝えて対応を代わってもらったことがありました」。
30代男性Eさん。相手の滑舌が悪く、名前が全く聞き取れないことがあった。「何度聞いてもわからず、なんとなく聞き取れた音で『○○様ですか?』と返したら『そうです』と言われました」。ホッとして先輩に取り次いだが、あとで、聞き返した名前とは違う名前だと分かった。「何度も聞き返しすぎて相手がもういい、と諦めたのかも」と苦笑いだ。
20代の女性Fさんは、どうしても名前が聞き取れず、こんな目にあった。
「聞き返すごとに相手の声のボリュームが下がっていって、やがて切られたことがあります。嫌がらせが目的なのか、そう思うくらい幼稚な対応をされました」
営業担当への電話で、取引先からだった可能性があるそうだ。
電話受付代行サービス「Smart desk」の公式サイトでは、「電話が聞き取れないときの解決法」を紹介している。
企業名や名前が聞き取れないまま相手が用件を話し始めたら、まず話をさえぎらずそのまま用件をメモしましょう、とある。用件によっては解決する可能性があるからとのことで、簡単な質問に対して自分ひとりで回答できれば、名前を聞かなくても問題ない。
ただ、取り次ぎや折り返しの必要があれば、やはり、
「恐れ入りますが、御社名、お名前をおうかがいしてもよろしいでしょうか」
などと言って再度聞き返す必要がある。そして、聞き取れたら「大変失礼いたしました。○○様ですね」と名前を復唱する。「ここで間違っていれば、訂正してくれるので必ず復唱しましょう」。