レストランやコンビニエンスストア、衣料品店などで、私たちは店員から接客を含め各種の「サービス」を受けている。こうしたサービスの「本物」とは何か、考えたことはあるだろうか。
漫画のクチコミサービス「マンバ」のオリジナル作品「サービス紳士」で、その極意に触れられる。マンバに、作品の見どころを教えてもらった。
「謎の紳士」との出会い
「サービス紳士」は2018年5月~19年3月、マンバで連載していた。マンバの読者参加型マンガ制作プロジェクト「ゲンバ」から誕生した作品のひとつだ。様々なプロフェッショナルを追ったノンフィクション作品「サービスの達人たち」(著:野地秩嘉)を原案として漫画化、全5話からなる。ネームは漫画家・こしのりょうさんが手掛けた。
作品の主人公は、閑古鳥が鳴くラーメン店の娘で女子高生の「カンナ」。実家の店を訪れた「謎の紳士」と出会う。それきっかけにプロの姿勢を肌で感じ、サービスについての疑問を紳士に率直にぶつけることで、カンナは少しずつサービスの真髄に近づいていく。
マンバ公式noteでは、現在第1話を無料公開中だ。
緊張をひと目で見抜くウェイター
第1話では、初めてプロのサービスに触れる主人公の様子が描かれている。見どころは、カンナの緊張をひと目で見抜くウェイターの男性の眼差しだ。初めての高級レストランに戸惑うカンナに食事を楽しんでもらうため、ウェイターがメニューにはないドリンクについて冗談を交えて話をすると、カンナはホッと一息つき笑みを見せる。
そこで、客に心地よさ感じてもらうために行う、マニュアルにはない心遣いこそがサービスなのだと「謎の紳士」は語る。
本物のサービスとは
第2話では、高級レストランでの食事を通じ本物のサービスの一端に触れたカンナが「ラーメンを売るためにサービスをしよう」と意気込む。しかし、その考えを紳士にバッサリ否定されるところが見どころだ。
店主の仕事ぶりを目の当たりに
第3話では、紳士に連れられて、カンナはクリーニング店を訪れる。そこで「シミ抜きが上手くて早いが故に、他の人よりも稼げない」という店主の仕事ぶりを目の当たりにする。シミ抜きは、かかった時間分を客に請求することになっている、と紳士は言う。
サービスとは、ただ客に喜んでもらうために行うこと。売り上げは、その結果としてついてくるものなのだ。
この後、全5話を通して主人公は本物のサービスとは何かを模索していく――。なお、「PRESIDENT Online」では、無料会員登録をしていると全5話が無料で読める。