抑制したはずの英国で再び急増
NHKによると、英国政府は14日、デルタ株による感染が国内で急速に拡大しているとして、新型コロナウイルス対策の規制をほぼ撤廃する計画を、予定よりもおよそ1か月延期すると発表した。
4月中旬には1日1000人台にまで感染者が減少した英国では5月以降、デルタ株による感染が急速に拡大し、ここ1週間ほどは1日の感染者が7000人を超える日が続いている。このため、ジョンソン首相は、「規制を撤廃すれば、ウイルスがワクチン接種のスピードを上回り、数千人が犠牲になる事態が現実に起こりうる。ウイルスは根絶できず共生しなくてはならない」と、規制延長への理解を求めたという。
英保健当局によると、デルタ株の変異ウイルスの感染力は英国株よりも強い。現在、英国内の新たな感染者の90%以上を占めていると分析している。
英国ではワクチン接種が日本よりもはるかに進んでいるにもかかわらず、急速にデルタ株の感染が広がっている。英保健局では、ワクチンの2回接種はデルタ株にも有効だとして、7月19日までに18歳以上の国民のおよそ3分の2に2回の接種を完了させるため、接種の間隔を短縮するなど対応を急ぐ方針だという。感染者は17日にはついに1万人を超えている。