体操男子の白井健三選手がきょう2021年6月16日、現役引退を発表した。会見で、選手としての未練が一つもなく、指導者の道へ進もうと考えていると明かしている。
ツイッターには「まだ若いのに」「早すぎる」といった惜しむ声が上がっている。24歳という年齢からすれば、まだ現役を続けられそうな気もする。だが調べると、白井選手よりも若くして引退した元体操選手がいた。
22歳で引退も「選手人生約20年」
22歳で現役を引退し芸能界デビューしたのが、バルセロナ五輪体操銀メダリストの池谷幸雄さんだ。池谷さんが運営する体操倶楽部の公式サイトによると「4歳の頃から体操を始めた」とあるので、約20年も体操に打ち込んでいたことになる。現役から退いた後も体操競技に関わり続け、2001年には「池谷幸雄体操倶楽部」を設立。体操女子で、今夏の東京五輪代表に内定した村上茉愛選手など、実力ある選手を多数輩出してきた。
女性選手では、20歳で現役引退した人物もいる。和製コマネチの愛称で親しまれた小菅麻里さんだ。史上最年少(13歳)で全日本体操競技選手権大会に優勝し、その後同大会を5連覇した実績を持つ。
ただ「20代前半で引退」は一般的ではないようだ。例えば、アテネ五輪で金メダルと銅メダル、北京五輪では銀メダルを獲得した鹿島丈博さんは、28歳で引退した。アテネ五輪男子体操団体金メダリストの米田功さんは、惜しくも北京五輪で代表の座を逃し、08年5月6日に30歳で引退を表明。池谷さんと同様、鹿島さんと米田さんも引退後は指導者として活動している。