東京・新大久保。今から1年前、新型コロナウイルスの影響で品薄だったマスクが市場に戻り始め、値が下がっていた。
ちょうどそのころ、東京・新大久保で箱マスクが大量に売られている様子をJ-CASTトレンドが取材、2020年6月16日に報じた。緊急事態宣言は続くがマスクはどこでも買えるようになった今、記者が再び現地を訪れた。
K-POPアイドルも愛用「KF94」マスク
昨年来たときは、ほとんどのコスメショップや雑貨屋のワゴンに、大量に箱マスクが積まれていた。今回、これらの店で主に販売されていたのは「KF94」と書かれたマスクだ。韓国の高性能マスクで、立体構造でリップがつきにくい。普通の不織布マスクよりも高値だが、K-POPアイドルも愛用するなど、若者を中心に人気だ。
ある雑貨店では、「KF94」マスクが10枚税込650円で売られており、店員が「韓国のKF94ですよ~」とアピールしていた。別の「KF94」マスクを、同539円で販売している店もあり、「ここは安い」、「買おうかな」と立ち止まって吟味する人もちらほら。
この店は「地域最安値処分」という張り紙もあった。店先にはほかにも不織布のカラーマスクが各色50枚360円と、安い。ただ、店内に入るとバッグが並んでいた。もとはかばん店なのだろうか。
調査したのは平日の午後。新大久保のメインストリートはそれほど混み合ってはいないが、若い男女の姿が目立つ。昨年はマスクを売っていた店でも、現在は取り扱っていないところも複数あった。その多くがコスメショップで、代わりに売られていたのは多種多様な美容パックの「フェイスマスク」だった。
「イスラム横丁」1年前と同じ場所に
それでもまだ、使い捨ての箱マスクを売る店は健在だ。1年前は、「イスラム横丁」の食料品店で見つけた50枚900円の箱マスクが最安値だった。店先に並んだ大量の白い箱は、目を引いたものだ。当時はこれでも「激安」だと感じた。
今回、改めて同じ店を訪れた。すると、1年前と同じ場所に、緑色の箱マスクが大量に並んでいる。中国産で、1箱50枚入り税込299円。価格は昨年の3分の1だが、見た目のインパクトの強さはそのままだった。
別の食料品店の外に陳列された商品を見ていたら、食品の間に何やら見覚えのあるものが。これは1年前に同店で、1箱1400円で販売されていたマスクだ。
段ボールの中に5箱ほど入っている。1箱200円と、大幅に値下がりしていた。
別の雑貨店では、バングラデシュ産のマスクが売られていた。1箱税込218円と破格だが、見ている限り手に取る人はいなかった。