高2で「京大医学部合格」の衝撃 「飛び級」が日本の閉塞状況を打ち破る

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山中、望月、そして林さん

   『神童は大人になってどうなったのか』には多数の神童が登場する。その中で近年最高の神童と思われるのは、岡田康志さん。「神童ワールド」では知る人ぞ知る有名人だ。1968年生まれ。灘中学2年生のときに『大学への数学』に成績優秀者として掲載された。中3のときには駿台予備校の東大実戦模試で理III合格A判定。その後、同模試で高1のときに2番、高2で1番。

   当時の雑誌取材で、灘高の教師が語っている。「教員生活40年になりますが、彼のような生徒に出会ったのは初めてです」。現在は分子生物学者。東大教授・理化学研究所生命システム研究センターのチームリーダーをしているようだ。

   林さんが学ぶ京大医学部には、ノーベル賞の山中伸弥・iPS細胞研究所所長がいる。目の前にノーベル賞受賞者がいるというのは大きな魅力だ。加えて京大にはもう一人、ノーベル賞級の「天才」がいる。数学の超難問といわれる「ABC予想」を証明した京都大学数理解析研究所の望月新一教授だ。米国で育ち、プリンストン大学に16歳で入学、19歳で卒業している。

   キャンパスの一角で、林さん、山中さん、望月さんが談笑するような機会があるかもしれない。林さんにとっては極めてスリリングな時間となることだろう。そこからどんなインスピレーションが生まれるか。日本の閉塞状況を打破し、世界に貢献できるような発見、発明を期待したい。

   ちょうど政府の教育再生実行会議(座長・鎌田薫前早大総長)も6月3日、新型コロナウイルスを踏まえた教育のあり方を提言、大学への「飛び入学」などの支援を菅義偉首相に求めている。

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