「ミュージックフェア」のスポンサー
日本でワクチン開発に取り組んでいるのは第一三共、KMバイオロジクス、アンジェス、塩野義製薬の4社。アンジェス社が唯一、臨床試験の第2段階まで進んでおり、年内に第3段階にあたる「第3相試験」を実施する意向だ。
アンジェスがトップを走り、他の三社が追う、というのが現在の構図だ。にもかかわらず、しばしば塩野義の動きが報じられるのはなぜか。一つには塩野義のトップが積極的にメディアに対応していることがありそうだ。
今回の読売記事では、木山竜一・上席執行役員医薬研究本部長が答えているが、同氏は2月16日には朝日にも登場している。手代木功社長は時事通信などのインタビューにも応じている。
塩野義のルーツは1878(明治11)年、大阪で開店した薬種問屋「塩野義三郎商店」。当主の名前をとって塩野義製薬となった。薬品業界の売り上げは9位あたり。4位の第一三共の3分の1程度にとどまるが、長年、「ミュージックフェア」のスポンサーをしていることで知名度は高い。