【J子が行く】J-CASTトレンド記者「J子」とその同僚たちが、体を張って「やってみた、食べてみた、行ってみた」をリポートします。
「【捜査依頼】「J子が行く」企画の窓口はこちらでよろしいでしょうか」
5月某日、J-CASTトレンドのツイッターに一件のDMが届いた。差出人は、石川県内のブロッコリー作付面積の約3割を1社単独で占める農業法人・安井ファーム(石川県白山市)だ。
えー、なになに? 主力品種であるブロッコリーの「花芽」が何個あるかを数えてほしい? あのツブツブ、めっちゃたくさんあるよね? しれっと約「7万」とか「3万」なんて恐ろしい数が書いてあるんですけど...。ま、まあ数えてみないとわからないし、何より面白そう。どーんとJ子に任せなさい、ぱぱっと一個カウントしてみせましょう!
ツブツブ1つって、まさか...
安井ファームのブロッコリーは、令和元年度の農林水産祭で「内閣総理大臣賞」を受賞した実績がある。実際に手に持ってみると、ぎゅっと身が締まっていて、ずっしり重く、色味も鮮やかだ。ツブツブに注目してみると、ちょっと尻込みする。これを今から数えるのか...。
送られてきたブロッコリーのうち、一番小さいもので検証することにした。ビビったわけではありません、決して。
いざ、ピンセットを持ってカウント開始! まずは正攻法で、ツブツブを一つずつ引き抜いて数えていこう。
ものの数秒で断念。
ツブツブを引き抜くのに時間がかかりすぎる! このペースだと残業待ったなし。
作戦変更だ。一口大に切り分けたうえで、カウントしよう。
待てよ。そもそも、どこまで小分けにしたら「1」と数えられるんだ、これは...。何個かのツブツブが、まとまっている状態で「1」とカウントするわけにはいかない。となると、最小単位になるまで分けるしかない。
その時、J子の意識が薄れた
ようやくツブツブを数えられるところに来た段階で、もう1時間が経過。不安が募っていたが、今更引き返せない。ここからが本番だ。
一口大のブロッコリーのツブツブ、計3026個を数え終えたところでJ子の記憶は一度途切れた。
...その後も力を振り絞り、J子はひたすら一口大のブロッコリー2個のツブツブをカウントし続けた。それぞれ2981個、3114個と約3000で揃った。このとき、数え始めてから優に4時間が経っていた。まずい、このままでは徹夜だ!
かくなるうえは、「概算」に作戦変更する他ない。数え終えたツブツブの重さをそれぞれ量ると、「約9グラム」だった。そこで「9グラム=ツブツブ3000個」と仮定する。
残るブロッコリーを一口大に切り分けると、6つできた。それらを可能な限り細かくして重さを量ると、概ね9グラムで揃う。つまり、約3000個ということだ。これは偶然か...いや、必然だ!
9グラム=3000個なんです!!(迫真)
そして、ハッピーエンドへ
既に数え終えたツブツブ9121個(3026、2981、3114)に、1万8000個(3000×6)を足すと、2万7121個だ。安井ファームの「小さめブロッコリーを概算した結果」になるので、標準~大きめサイズとなると3万個以上に上る可能性はある。
安井ファーム担当者のDMによると「テレビ番組で実施した、ツブツブを数える企画では約3万個」だったというが、それに近い結果になった(ひと安心)。
数え終わったブロッコリーは、ゆでてから、バター8グラムと一緒に数分ミキサーにかけ、「ピューレ」にした。
次にブロッコリーのツブツブを数えるときは、編集長と後輩記者たちも巻き込もう。しみ込んだ血と汗と涙の分、塩を振らなくても不思議としょっぱいピューレを頬張りながら、J子は固く誓った。