ワクチン接種が東京五輪に間に合わない 「1日100万人」でも効果は4~6週間後

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「安心安全」への不安が残る

   この説明を読むと、ファイザー社製のワクチンは効果を発揮するまでに約4週間、モデルナ社製は「4週間+14日」、つまり6週間かかることになる。1回目の接種が終わってから、1か月か1か月半たたないと、効果が表れないというのだ。五輪開幕までに約3割の国民がワクチンを打てたとしても、その効果は8月末から9月上旬にならないと出てこない。単純に1回目の接種率だけを見て「安心安全」の判断はできないとがわかる。

   しかも有効率は94~95%だというから、20人に1人ぐらいには効かない。接種したから安心だというわけではない。かなりの確率でまだコロナに感染するリスク、感染を広げるリスクが残っている。

   米疾病対策センター(CDC)によると、米国でワクチン接種を完了した7500万人強のうち、5814人が新型コロナに感染した。そのうち45%は60歳以上だった。

   NHKは日本の状況を報じている。それによると、医療従事者への先行接種が始まった2月17日から4月15日までにワクチンを接種した約185万人のうち、231人に接種後に新型コロナウイルスへの感染が確認された。このうち205人は1回目の接種後だった。接種者に占める感染者の割合は、0.01%となっている。

   ワクチンの接種から効果が出るまではタイムラグがあり、しかも100%の効果ではない。6月4日には、大阪市消防局の50代の救急隊員が、1回目のワクチン接種は終えていたにもかかわらずコロナに感染、死亡したと報じられている。海外で使われているアストラゼネカ製や中国製ワクチンの効果はさらに落ちるとされている。「接種済み」ということで来日してくる五輪関係者も少なくないことが想定されるだけに「安心安全」への不安が残る状況となっている。

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