「五輪セレブ」に大きな抜け穴
こうしたボランティアの冷遇ぶりと好対照になっているのが、来日要人に対する待遇だ。AERAによると、外務省は「要人接遇関係経費」として43億6100万円を確保している。
AERAが、外務省の要人接遇事務局に使途を問い合わせたところ、「大統領、国王、首相といった首脳級の人たちの接遇に必要なものとして予算を計上しています。例えば、外務省から賓客に車両の提供や、空港での接遇など。細かいことを言うと、赤じゅうたんを敷くとか、空港に要人が来た時のVIPルームといったらいいのか、出発前にちょっと待っていただく部屋も確保する必要がありますので、そのあたりでかかってくる経費が主に含まれています」(要人接遇事務局)。
東京五輪に何か国、何人の要人が訪日するかは今のところ不明。「コロナ禍での開催となるので、普段よりは要人の数は少なくなるかと思います」(要人接遇事務局)。
要人の隔離期間やPCR検査を選手たちと同じように扱うかは「検討中」だという。ワクチン接種については、「義務化されていないので、考慮する要素にはならない」というのが回答だ。
来日する「五輪セレブ」に対しては、大きな抜け穴がある状態になっている。