五輪ボランティアのワクチン足りない? 海外要人経費43億円の使い道は?

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「陰性証明」は可能か

   二つ目のチェックポイントは、五輪の観客。すでに海外からの観客は断念しているが、問題は国内からの観客。読売新聞は5月31日、独自ニュースとして「東京五輪観客に『陰性証明』求める、1週間以内の取得条件」という政府原案を報じた。

   それによると、観客全員に事前にPCR検査などを求め、入り口で観戦日の前1週間以内の陰性証明書を提示することを条件に入場を認める。ワクチンを接種した人は接種証明書があれば陰性証明書は求めない。検査費は自己負担だという。

   会場では、入り口での健康チェックやマスクの常時着用、分散退場などを徹底する。観戦中の食事や飲酒、大声での応援、ハイタッチは禁止の方向だ。警備員を配置し、違反に対しては入場拒否や退場などの措置も想定しているという。

   この方式については問題点も指摘されている。朝日新聞は、「いま公的な証明書は存在しない。例えば検査した病院で出された書類なら何でもいいのか。それをどう確認するのか」という関係者の懸念を報じている。

   もう一つは「1週間以内」という期間。東京医大の濱田篤郎・特任教授(渡航医学)は朝日の取材に、「検査を受けた時が陰性だっただけで、その後に陽性になる可能性がある点には注意が必要だ」と語り、「1週間以内の取得」という期間については、「長すぎる。海外からの渡航者に求められている72時間以内が妥当ではないか」と指摘している。

   国内在住の外国人も多数観客になると考えられるだけに、慎重かつ丁寧な対応が求められることになる。

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