NTTドコモの決済サービス「d払い」で2021年6月1日に障害が発生した。ドコモの発表によると、1日12時4分ごろから、d払いでの予約や注文といった決済サービスでシステムの不具合がみられ、同日19時過ぎ時点でも復旧していない。
この2日前、5月30日には新料金プラン「ahamo」でも正常に申し込めなくなる事象が発生。システムエラーが連続して起きてしまった。思い起こせばドコモは、複数のサービスで不具合発生に悩まされてきた。
トラブル続出で行政指導
今から10年前の2011年6月、全国で音声通信やiモード、メールといったパケット通信が正常につながらない不具合が発生し、約150万人に影響が広がった。同年8月にもスマホ向けサービス「spモード」で障害が起き、再びパケット通信に問題が及んだ。
同年12月にはSPモードメールで障害が発生し、メール送信時に利用者のメールアドレスが他人のものに置きかえられるトラブルが起きた。直後の12年1月1日にはSPモードメールの送受信がしづらくなる不具合が起きたほか、同25日にも音声通話、パケット通信において通信障害が発生している。
なおこうした通信障害の頻発により、ドコモは12年1月26日、事故防止や個人情報の適正な管理などについて総務省から行政指導を受けている。なお12年8月には、携帯電話を海外で利用できる「国際ローミングサービス」が利用しにくくなる不具合が起きている。
昨年9月はドコモ口座不正利用
最近では2020年10月、ドコモショップ店頭やドコモ公式サイトなどで、各種手続きができなくなる事象が発生。同年9月には電子マネーサービス「ドコモ口座」を使い、第三者が他人の銀行口座を不正に利用する事態が起きていた。
多数の顧客を抱えるドコモだけに、一度トラブルが起きると影響もまた大きくなってしまう。今回の「d払い」、早期の復旧が待たれる。