IOC幹部の態度が鼻につく 日本でコロナ感染拡大しても「それより五輪」か

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会長は130年に及ぶ歴史で9人

   時代の波に押され、変容を強いられてきた五輪だが、変わらぬものが二つある。

   一つは会長の長い任期。130年に及ぶIOCの歴史の中で、会長はたったの9人しかいない。第2代のピエール・ド・クーベルタン(1896-1925)、第5代のエイベリー・ブランデージ(1952-72)の二人は特に長い。

   さらにもう一つの特徴は会長に「貴族」が多いことだ。クーベルタンは男爵、続く第3代のアンリ・ド・バイエ=ラトゥール(1925-42)は伯爵、第6代のマイケル・モリス・キラニン(1972-80)は男爵、7代のフアン・アントニオ・サマランチ(1980-2001)は侯爵、8代のジャック・ロゲ(2001-13)は伯爵 。過去9人の会長のうち5人が爵位を持っている。

   現在のトーマス・バッハ(2013―)は貴族ではないが、弁護士として多くの大企業とビジネスをしてきた「上級国民」だ。米メディアはバッハ会長を、「ぼったくり男爵」と揶揄したが、それは歴代の会長に貴族が多いことを承知しているからだ。

   IOC幹部たちの一連の尊大発言の背景には長年、「貴族」が会長を務めてきたという特殊な歴史が投影されているのかもしれない。

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