「時間単位」で休める会社も
NHKはこのほか、「SMBC日興証券はおよそ9700人の正社員と契約社員を対象に、本人が接種する当日と副反応が出た翌日にワクチン休暇が取得できる」「アフラック生命は正社員およそ5000人を対象に接種日や副反応が出た時、合わせて最長で12日間の休暇を認める。1日単位だけではなく、時間単位での取得も認める」などの例も紹介している。
「ワクチン休暇」を公表している会社名を見ると、誰でも知っているような有名企業が多い。しかし、NHKは、「ワクチン休暇は中小企業でも十分、導入できる」「既存の制度で対応できるならば、必ずしも新たな仕組みを用意する必要はない。中小企業の経営者や人事などの担当者は、まずは自社の就業規則を確認してみてほしい」という専門家の声も紹介している。
朝日新聞では、地方企業の例として百五銀行(津市)の特別休暇を紹介している。従業員がワクチン接種の時に使えるほか、副反応が出た時にも、接種1回あたり1日取得できる。また、従業員の家族が接種する際の付き添いや副反応が出て看病が必要な場合についても、接種1回あたり最大2日間取れる。通常の有休とは別枠で取ることができる有休の休みという。
ワクチン接種を巡っては、河野太郎行政改革相が13日、経団連に対し、職場での接種や接種時の従業員の休暇取得など企業への協力を求めている。接種後の倦怠感、発熱、頭痛などはかなりの頻度で発生することがわかっているので、「無理はしたくない」というのが多くの人の本音だろう。
そもそもワクチンは予約自体も簡単ではない。スタートと同時に予約の電話などが殺到、何度も電話やウエブ予約に挑戦し、半日がかり、一日がかりの作業になることも珍しくない。家族総出でトライしたという人もいる。加えて副反応の不安。勤め先の企業に、早く「ワクチン休暇」を明確にしてほしいと切望している人は多いのではないだろうか。接種前に、勤め先のワクチン対応を確認しておくのがよさそうだ。