新型コロナ「水際対策」が心配になる 入国者の「位置情報アプリ」に不満続出

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   新型コロナウイルス感染症の水際対策として、「入国者健康確認センター位置情報アプリ(OEL)」というスマートフォン(スマホ)向けアプリが存在する。

   厚生労働省が設置している「入国者健康確認センター」が運営する。ところが、アプリ配信サービス上で苦情が相次いでいる。

  • 2021年5月27日現在、アプリのレビューを開くと
    2021年5月27日現在、アプリのレビューを開くと
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5段階中1.5と低評価

   2021年5月現在、海外から日本へ入国・帰国した人は他者と接触しないよう自宅や宿泊施設で待機し、「入国者健康確認センター」に位置情報と健康状態の報告が求められる。

   この位置情報確認に用いられているのが「OEL」で、日本語と英語に対応。利用者には毎日数回アプリから通知が寄せられる。利用者は通知がきた場合、「今ここ!」というボタンを押し、位置情報を送信しなければならない。

   この「OEL」、iPhone向けアプリ配信サービス「App Store」でのレビュー評価を見ると、平均評定が5段階中1.5と低評価の様相だ。評価件数は合計で100件寄せられている。

   アプリに対する利用者の不満を見ていくと、「通知音が鳴らない」ため、位置情報の報告を求める通知に気付かないといったレビューが約10件ある。4月21日、翌22日付では、「サーバーエラー」により位置情報を送れないといったレビューが6件ほどみられる。

4月にシステム障害

   厚労省の新型コロナウイルス感染症対策推進本部によると、4月21日から22日にかけて、「何らかの負荷」によりシステム障害が発生。OELのサーバーに一時的に繋がりにくくなる現象があった。

   この時に利用者が通知を受け取れなかったり、正常に位置情報を送れないといった不具合が起きた。J-CASTトレンドの取材に応じた同本部担当者は、これはすでに改修済みで、それ以降大規模なシステムエラーは起きていないと話した。

   別のOELに対する不満として、通知時に音が鳴らない、バイブレーションが動作しないという報告がある。担当者は、「マナーモード」といったスマホの設定により、こうした通知音やバイブレーションが動作していない可能性を指摘し、不具合とは限らないとした。

   入国者は、居所の確認を受けるため、OELのほかにもビデオ通話アプリ「My SOS」をインストールする必要がある。「入国者健康確認センター」公式サイトによると、こちらでも5月24日夜にサーバーにつながりにくくなる事象が起きた(すでに改修済み)。

   2020年にリリースされた厚労省の接触通知アプリ「COCOA」でも正常に通知がされない不具合が頻発。また新型コロナワクチンの「大規模接種センター」の予約システムでは架空の接種券番号で予約ができるという仕様に批判が寄せられるなど、政府主導のシステムでトラブルが続く。

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