ワクチン大規模接種センター東京で「空き」 家から遠い、券が届かない...二重予約も

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   コロナワクチンの予約・接種で心配されていたことが現実となっている。

   東京では、政府の大規模接種の予約センターと、自分の居住自治体の両方で「ダブル予約」をした人がかなりの数にのぼるというのだ。2021年5月26日の昼ニュースで各社が報じている。

  • 高齢者のワクチン接種、多くの自治体では予約しにくい状況が続いているが
    高齢者のワクチン接種、多くの自治体では予約しにくい状況が続いているが
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約5人に1人が予約取り消さず

   24日から始まった大規模会場のワクチン接種。テレビ朝日によると、東京では4876人が接種した。世田谷区によると、このうち同区内の人は819人。そのうち172人が、25日の時点でまだ区の接種予約を取り消していなかった。担当者が、政府の導入した「ワクチン接種記録システム」を確認して判明したという。約5人に1人が区の予約を取り消さずに二重で予約をしている状態になっていた。

   ワクチンの接種は、地域での接種予約が先行していたが、最近になって政府の大規模接種センターの設置が決まった。予約システムの欠陥から、両方で予約を取ることが可能な状態になっているなどの問題点が指摘されていた。

大阪は全て埋まったが

   東京と大阪で65歳以上を対象員に始まった大規模接種。初回予約は17日からスタート、大阪は30分ほどで2万5000回分が埋まり、東京も18日21時に予定の5万回分が埋まった。第二回の予約は24日から。この時も大阪分の3万5000回分は30分ほどで埋まったが、TBSによると、東京分は25日14時の時点で、定員7万人に対しおよそ3万4900人分と半数程度の予約しか入っていなかった。

   東京と大阪で、予約状況にやや差が出た背景には、大阪の方が、感染状況が悪化していたことが挙げられている。

   加えてNHKによると、東京では17日の段階では、まだ対象となる65歳以上の人に、接種券を配りきれていない区が7区もあったという。この中には千代田区、中央区などが含まれていた。接種券が届いていないと予約ができない。接種会場となったのは中央区の大手町合同庁舎3号館。そこまで徒歩圏の中央区や千代田区の住民には、17日段階では券が届いていなかった。さらには東京会場が、一般都民にはあまりなじみのない場所で遠方からは行きにくいということも、予約の不調の一因になったと思われる。

キャンセルが出た可能性も

   また、世田谷区の例からもわかるように、「ダブル予約」の影響もありそうだ。すでに東京では、地域での予約がスタートしているが、きわめて予約を取りにくい状態だ。J-CASTトレンドでも、「ワクチン接種のネット予約に絶望 朝9時アクセスも20秒でチャレンジ終了」で紹介した。24日は、同区の予約と大規模センターの予約が重なっていた。

   都内では大規模予約センターと、地域の予約の両方にトライした人は少なくないと想定される。両方取れたにもかかわらず、キャンセルをしていない人が多数存在することが世田谷区の例から判明したが、一方では、きちんとキャンセルした人もいたと推定できる。その場合は地元の方が行きやすい。結果的に、足の便の悪い大規模センターの予約にキャンセルが出て、余裕が生じた可能性も考えられる。

   こうした予約をめぐるトラブルは、突き詰めれば「先着順」というワクチンの予約システム自体の問題に起因する。大規模接種センターでは、「市区町村での予約が既にあり、自衛隊大規模接種センターで予約を希望される方は、必ず、市区町村での予約を取り消して下さい。二重予約は、準備されたワクチンの無駄となります」と注意を呼びかけている。

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