西日本では平年よりもずいぶん早い梅雨入りとなり、5月にもかかわらず湿度が高い日が続いている。パナソニックが551人を対象に行った「梅雨の冷房と除湿の使い分けに関する実態調査」によると、6割以上がエアコンを使って梅雨時の湿気対策をしているという。
ただこの時、約7割が冷房と除湿のどちらを使うかで悩んでもいる。コロナ禍で在宅時間が増えている昨今、少しでも「おうち時間」を快適に過ごすための使い分け方を調べた。
高温でも低湿度なら不快さは減る
パナソニックの発表資料によると、部屋を冷やしすぎたくない時には「除湿」を選ぶのがよい。
前提として、人が暖かい、涼しいと感じる要因は「設定温度」だけではない。同じ温度でも、湿度がどれくらいか、直接風が当たるかどうかで体感温度は変化する。特に、湿度の影響は大きい。つまり、高温でも低湿度なら不快さは減るのだ。
パナソニックのエアーマイスター・福田風子さんは発表資料で、冷房と除湿の仕組みを以下の通り説明している。なお、除湿には (1)冷やされた空気が噴出される「冷房除湿」、(2)暖めなおした空気が吹き出される「再熱除湿」という、二つの方式がある。
冷房:温度とともに湿度も下げることができる。空気の温度を優先的に下げる 除湿:湿度を下げる。「冷房」と比べて弱い風が吹き出される (1)冷房除湿:室温を下げすぎないよう風量を抑えながら、湿度を優先的に下げる (2)再熱除湿:室温を下げすぎないよう、冷えた空気を再び暖めてから吹き出す
暑い時はまず冷房、後から除湿で省エネに
福田さんの説明によれば、「外気温が30度に近づくと、人は暑さを感じるようになり、家の中の室温も下がりにくくなる傾向にある」。そういうときは冷房を使って部屋をしっかりと冷やさないと、快適にならない。
温度と湿度がある程度下がったら、除湿を使うことで省エネになる。除湿でも部屋の温度低下が気になるなら「再熱除湿」を使うとよいが、長時間使う際には電気代に注意が必要だという。もし冷房と除湿どちらを使うのか迷う温度帯なら、外気温の環境も考えて運転する「自動」モードを頼るのがおすすめだという。