「ワクチン接種済バッジ」つくった善意 高齢者が安心して病院に行けるように

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医療機関を中心に展開

   善意から生まれた缶バッジだが、接種していない人がこのバッジを付けて外出する「悪意」も考えられる。ただ、ワクチン接種は国内ではまだまだ進んでいない。日本経済新聞のデータを見ると、2021年5月17日現在で少なくとも1回接種した人は、医療従事者では対象者480万人の75%だが、高齢者は対象者3549万人の3.2%だ。それ以外の人はまだ行われていない。

   杉本印刷が本社を置く長野県でも、状況は同じだ。それでも杉本社長は、バッジの販売に「はっきり言って不安はありました」。

   悪用に対する懸念があったため、まずは病院などの医療機関を中心に展開していきたい、と現在慎重に準備を進めているところだという。

「ワクチンを打った病院に置いてあれば、そこで接種された方が購入して帰れるのでは、と考えています。また、医療機関側も、ワクチン接種の証明代わりに使っていただけたら」

   同商品は大々的に販売はしていないものの、電話やメール、FAXでの注文を受け付けている。デザインは3つ、各3色ずつ計9種。価格は小サイズが1個300円(税込)、大サイズが500円(同)。

   すでにインスタグラムを見た高齢者から注文が入ったという。

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