高速道路のパーキングエリアで、ホットドッグや「焼おにぎり」を売っている自動販売機を見たことはあるだろうか。それはニチレイフーズの冷凍食品自販機「24hr.HOT MENU」かもしれない。
実はこの自販機と全商品は、すでに生産を終了している。このことは2021年5月15日にツイッター上で話題になり、別れを惜しむ声が相次いだ。
フェリーにも設置されていた
21年5月17日現在、ニチレイフーズ公式サイトの「自動販売機専用商品」のページを見ると、「五目おにぎり&からあげ」や「焼おにぎり」、「ソース焼きそば」といった全11品目は全て「生産終了」と表示されている。
大洗(茨城県)と苫小牧(北海道)間を運行している「商船三井フェリー」は2021年3月4日、深夜便に設置しているニチレイのフード自販機について、3月末で販売終了するとツイッター上で発表していた。
この件について取り上げた「乗りものニュース」の21年3月10日付の記事の中で、ニチレイフーズは、設置台数が頭打ちとなって売り上げが伸びず、事業の継続が難しくなったと説明していた。自販機の販売を開始した約30年前には、深夜の高速道路の食事の手段として喜ばれた。だが、「いまは環境的に設置の需要が高くはありません」とのことだった。
自販機生産は2010年に終えていた
ニチレイフーズ広報はJ-CASTトレンドの取材に、自販機自体の生産を2010年に終了していたと話す。また、自販機向け食品は21年3月に生産を終えた。これは、「工場の最小ロットに未達」となりはじめたことが理由だ。各所に現存している自販機は利用可能だが、順次撤去となる。
冷凍食品自販機を再び提供していく可能性については「残念ながら、現状は予定がございません」とした。