金銭や個人情報求められても応じてはダメ
予約をめぐる混乱に乗じた詐欺も増えている。国民生活センターの発表によると、ワクチン詐欺が疑われる相談件数は、21年5月12日時点で全国の消費生活センター等に少なくとも92件寄せられている。接種の予約代行をうたった事例まで発生した。
例えば、40代男性の自宅マンションに、「ワクチン接種の予約代行をする」と市職員を名乗った男性が訪ねてきた。男性が部署名や名前を確認しようとすると、ごまかして帰ったとのことだ。
勘違いからトラブルになる場合も。80代の母親のもとに、自治体の職員を名乗る人物から電話があった。電話口で住所の確認をされ、接種に関する説明を受ける約束をしたという。実は母親はこの時点で接種の予約をしていなかったが、娘が予約をしたと思い、質問に答えてしまった。
同センターでは、ワクチン接種に便乗した消費者トラブルや「ワクチン詐欺」に関する相談を受け付けるため、今年2月15日より「新型コロナワクチン詐欺 消費者ホットライン」(0120-797-188)を開設している。金銭を求められたり、個人情報を聞かれたりしても応じず、不安な場合はホットラインに相談してほしい。