「自動販売機」で思い浮かぶものといえば、飲料やスナック菓子かもしれない。だが、最近の自販機はそう単純ではないようだ。
コロナ禍の世相を反映したのか、PCR検査キットが買える自販機が全国に設置されている。日用品などを販売する東亜産業(東京都千代田区)が、2021年3月に全国で設置を開始。4月22日には渋谷区道玄坂にも配置している。こうした珍しい自販機は、ほかにもある。
自転車チューブにオーラルケア
自販機で買えるPCR検査キットは、唾液を採取して使う。採取後はキットに同封されている封筒に検体を入れて検査場に送る。受領後24時間以内にメールなどで結果を伝えてくれる。4月22日の発表によると、熊本県や埼玉県など計10か所に自販機が置かれている。
ほかの「珍マシーン」を見てみよう。4月27日に栃木県宇都宮市の自転車施設「宮サイクルステーション」に設置された自販機には、飲み物と共に自転車用タイヤチューブが並んでいる。サイクリストに向けたものだ。
スポーツタイプの自転車に採用されている「仏式バルブ」のチューブ2種類が販売されている。購入すると飲み物と同様に取り出し口から出てくる。今後は栃木県内を中心に設置場所を増やし、サイクリストが安心できる環境整備を目指している。
東京メトロ・半蔵門駅の出口付近の喫煙所には、オーラルケア専門の自販機が2021年12月に設置された。美容品を手がけるミュゼプラチナム(渋谷区)の製品が販売されており、歯のホワイトニングができるスポンジ型歯ブラシや歯磨き粉を買える。