コロナ論文数は世界16位
日本経済新聞は昨秋、新型コロナに関する論文数が、日本は世界16位と大きく立ち遅れていることを報じた。トップの米国や2位の中国とは絶対数で大差がある。「コロナ禍は日本の科学研究の危機も浮き彫りにした」というわけだ。同紙で浜口道成・科学技術振興機構理事長は、この順位について「日本の大学・科学技術政策の帰結」ととらえていた。要するに長年の予算削減の結果だというのだ。
「コロナ敗戦」の病根は根深い。スピーディーに開発されたかに見える各国のワクチンも、実際には長期の研究の蓄積によるものだといわれている。
J-CASTトレンドでは、日本の製薬会社の開発状況について、「新型コロナ『国産ワクチン』開発の現在地 臨床試験は? いつ接種スタートできる?」を紹介済みだ。最終段階では、多くの人たちを対象に有効性を調べる「治験」が必要となる。14日の朝日新聞は、すでに海外製のワクチンが実用化され、接種が始まっていることなどから、新たに国内で大規模な治験を行うことが難しくなっていることを伝えている。