若者の権利「当たり前のように制限する感じ」
Sさんは、今回の宣言の効果に疑問を示す。暖かくなるこれからの時期に居酒屋へ休業要請しても、今度は公園や路上で飲み会を開く人が出てきくるのではないかと推測した。
また、「コロナとの日常に慣れたし、去年1年間耐え忍んできたところで、これ以上は(飲み会を)我慢できないという人が周りで増えている」と話す。
政府や自治体による自粛の呼びかけについては、「当たり前のように(行動を)制限する感じがちょっと気に食わない」と素直に語った。
「会見などを見ていると、『飲み会・コンパ・入学式・卒業式で集まることはやめてください』と呼びかけられる。そこに、ポーズでもいいからせめて『若者の権利を奪っていることを許してくれ』といった言葉が1つでもあれば、印象は変わってくるとは思うんですけど」
2020年4月に入学したKさんは、入学式を経験していない。新型コロナの影響で中止になったのだ。Sさんの言葉に、Kさんは「僕も記念ごとを奪われたっていう不満はあります」と続けた。
緊急事態宣言で居酒屋が閉まる中、SさんとHさんは、これから人に会う時は公園での飲み会の開催を考えているという。
路上や公園で飲み会を行う人への批判もある。だが、Sさんは「気にしていない」。コロナ禍の前まで、Sさんの周りでは駅前の広場や公園で飲み会をすることが多かった。こうした外での飲み会について「(Sさんらの)文化として染み付いています」という。
また大学が求めてきた通りに今まで飲み会を我慢してきたという思いが強く、自分たちが直接路上飲みについて注意されない限りは、批判を気にすることはないと話した。(後編に続く)
(J-CASTトレンド 田村 今人)