平日は忙しく働いていてコンビニご飯や外食ばかり、ストレス発散するために毎晩晩酌、満腹まで食べてしまう――。そんな食生活に陥ってはいないだろうか。
うんち記録アプリを運営するウンログ(東京都渋谷区)・ 長瀬みなみさんに、週末の時間を使って胃腸を休ませる「つじつま合わせ健康食」を教えてもらった。
「発酵食品を中心とした和食メニュー」
人は体に疲労を感じたら休息をとれるが、体の中の消化器官は常に活動しており、止めることができない。暴飲暴食やストレスから胃腸に負担をかけ続けると、消化器官の活動が低下し、消化と吸収の効率が悪くなってしまう。すると、エネルギー不足が発生して、慢性的に倦怠感に襲われるなど全身の不調を感じるように。大腸もうまく活動できず、便秘や下痢の原因になることもある。
長瀬さんは余裕のある休日に、意識的に消化吸収や代謝をリセットするためのメニューや習慣を取り入れるよう勧める。ここで心がけるのは、「発酵食品を中心とした和食メニュー」だ。
「発酵食品は、微生物の力によって食材の糖質、タンパク質、脂質が分解されています。そのため、消化に負担がかからず、吸収されやすい状態で栄養摂取することができます」
長瀬さんイチオシは、みそと酢だ。みそはアミノ酸やビタミン、ミネラルなどを豊富に含む。みそ汁にすればお腹が温まり、いろんな具材が入れられる。具材から溶け出した栄養素も一緒に摂取することができ、好ましい。
また、酢の酸味は60種類以上の有機酸が作り出しているという。「有機酸が代謝を活性して、栄養をエネルギーに効率的に変化するのをサポートしてくれます」と説明する。
「食べ方」も重要
「長瀬さん流」1日のつじつま合わせの食事メニューを聞いた。
朝食:米麹の甘酒。麹菌によって米のでんぷん(糖質)が分解され、消化吸収されやすい。 昼食:かきたまうどん。消化が早いうどんに卵を加えることで、タンパク質が補える。 夕食:玄米がゆ、ぬか漬け、鮭の塩麹漬け、みそ汁。米ぬかにはビタミンB1が含まれ、鮭はもともと消化に負担がかかりにくい。
ただし、何を食べるかと同時に「食べ方」も重要だ。まず「ながら食べ」をやめる。作業しながら食べると、咀嚼(そしゃく)の回数が減って唾液を分泌できなくなる。次に、「腹八分」にする。必要以上に食べることで、消化器官への負荷が大きくなるからだ。
「お腹のことを考えたメニューを選んでも、食べ過ぎては努力も水の泡。まずは腹八分目を意識するところから始めるのも良いでしょう」
そして「お腹が空いたら食べる」。長瀬さん曰く、人にはそれぞれ排泄や吸収に適したタイミングがある。しかし、昼休みの時間が決まっているなど、自分で調整ができない人も多い。体のリズム(空腹を感じた時)に合わせて食事がとれないと、排泄のタイミングに体が切り替えられないそうだ。食事の時間に縛りがない時は、「グゥ~」っとお腹が鳴ってから食べることを意識しよう。