画面タッチで指紋認証の仕組みも
なぜiPhoneでは、指紋認証ではなく顔認証が主流になったか。
スマホ・ケータイジャーナリストの石川温氏に聞くと、「アップルとしては顔認証の方が本体のデザインがしやすい」のではないかと話した。端末の画面を大きくしたい場合には、指紋認証よりも顔認証の方が適しているという。
指紋認証の場合、指紋を読み取るためのパネルなどを画面とは別に本体に設ける必要がある。実際、Touch IDを搭載しているiPhone端末では、本体画面の下に「ホームボタン」という指紋センサーを内蔵した物理ボタンが搭載されている。
一方でiPhoneX以降の機種では「iPhone SE」を除いてこのボタンと指紋認証は廃止され、本体の前側全体を覆うように大きいディスプレーが搭載されるようになった。
画面を大きくできるメリットから、最新のiPhoneでは指紋認証が搭載されていないのではないかと石川氏は分析した。
一方、現在のスマホ業界には、画面内に指紋センサーを内蔵する技術が存在すると指摘。指紋認証のためのパネルなどを設ける必要がなく、画面自体をタッチして指紋を読み取れる。
主要スマホメーカーでは、この画面内認証システムを採用する動きが出ているという。アップルの端末でもこの先、画面内認証が導入されていく可能性があるとした。