全国各地の書店ランキング1位
昨春、初版6000部で発売されたが、書店員からの熱い応援に支えられ、「読書メーター OF THE YEAR2020」や王様のブランチ(TBS系)「BOOK大賞2020」などを受賞して年末までに10刷。全国紙でも著者インタビューが掲載されるなど注目され、21年4月14日、「本屋大賞」が決まった。
その後、売れ行きにいちだんと拍車がかかり、4月26日付「オリコン週間BOOKランキング」をはじめ全国各地の書店ランキング1位に。5月11日の重版で、累計発行部数が41万部となる。
「本屋大賞」は2004年に設立された。NPO法人・本屋大賞実行委員会が運営する文学賞。実際に新刊本を扱う全国の書店員たちの意向が反映されるということで、出版業界では最も影響力のある賞とされる。
第一回受賞作は、『博士の愛した数式』(小川洋子著)。その後も、『告白』(湊かなえ著)、『謎解きはディナーのあとで』(東川篤哉著)、『舟を編む』(三浦しをん著)、『海賊とよばれた男』(百田尚樹著)、『かがみの孤城』(辻村深月著)、『そして、バトンは渡された』(瀬尾まいこ著)などベストセラーが目白押し。20年は『流浪の月』(凪良ゆう)が受賞した。