「コロナ死者1万人」数字以上の怖さ インフルエンザや交通事故にはない

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二年目なのに感染者が増えた

   コロナの死者は、概数でいうと、現状では自殺者の半分程度で、インフルエンザ並み。交通事故の約3倍――こんな数字が浮かび上がる。

   だが、こうした総数の比較だけではコロナについては不十分だ。なぜなら、交通事故やインフルエンザや自殺では医療崩壊が起きないからだ。

   多くの医療関係者が指摘するコロナの恐ろしさは、感染力が強く、症状が急変することだ。人工呼吸器をつける、あるいは集中治療室(ICU)入室する、といった患者が多い。致死率は国や地域で異なるが、インフルエンザよりも相当高いといわれている。一人の患者にかかる医師や看護師なども多く必要で、それゆえ患者が増えると医療崩壊が起きやすい。

   そして何よりも不気味なのが、新種ウイルスが次から次へと登場することだ。「二重変異ウイルス」による感染爆発が起きたというインドでは、連日30万人の感染者が出て混乱が続いている。

   日本の死者数も、昨年末段階では3500人ほどだったが、今年に入ってから急増した。コロナ禍は、鎮静まで3年かかったという20世紀初頭のスペイン風邪と似ているといわれる。当時と違って、ワクチンという対応手段があるものの、日本ではまだ行きわたらない。感染二年目に入って、かえって患者も死者も増えているのが現状だ。

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